5月下旬から晴れてデンソー期間工として働くことなりました。
期間工をやるなら他にもトヨタやホンダ、日産、三菱など有名どころが沢山あります。
最近だと入社祝い金100万円で話題を集めているアイシンなんかも候補としてはアリでしょう。
そんな中、なぜデンソーなのか?
今回は数あるメーカーの中から自分がデンソーを選んだ理由について書こうと思います。
いま期間工として働こうとしていて、メーカー選びに迷っている人の参考になれば幸いです。
デンソー期間工を選んだ理由
部品メーカーなので期間工の中では仕事が比較的ラク
いきなり身も蓋も無い話ですが、まず最初にくるのがこれ。デンソーは仕事がラク!(との噂)
自分はこれまで期間工=超重労働という認識しかありませんでした。
この認識自体は間違いではなく、期間工がいかに過酷な重労働であるかはネットを漁れば体験談が山のように出てきます。
今更ながらですが、単に『一番稼げるから!』という安易な発想だけで『トヨタ自動車』を選ぶと痛い目に合います。
異常なまでのタクトスピード。
習得しなければならない技能。
遅刻、欠勤を絶対にしない勤務態度などなど。新人が3ヶ月で皆辞めていくレベルなので、なめない方が身のためです。
— FIRE期間工 (@fire_kikankou) December 2, 2022
こういうのを見て
窓ガラス1枚拭いただけで息切れする自分に期間工なんて絶対無理だな…
と諦めていました。
運よく耐えられそうな工程に配属されても最終的に体がぶっ壊れてしまったら本末転倒ですからね。
しかし、期間工について調べていくと重労働な車体メーカーの他に、そこまでキツいわけじゃない部品メーカーも存在することを知りました。
それで辿り着いたのがデンソーです。
最初はダイソーの姉妹会社か何かと思ってました
デンソーはトヨタの下請けメーカーということで、期間工の部品メーカーの中では国内トップ。世界レベルで見ても第2位に位置するというから驚きです。
ネットにある情報も豊富で興味を持ちました。
ちなみに、仕事が比較的ラクなことを裏付ける証拠として、デンソーは女性期間工の割合がとても高い&定着率が高い点があります。
普通の車体メーカーであれば工場の中は99%男だそうですが、デンソーだと2~3割、部署によっては4割(!?)も女性がいることもあるとか。
会社側もこの点をPRしています
もちろん肉体的負荷が車体メーカーより少ないとはいえ、部品メーカーには部品メーカーならではの辛さもあるようです。
- 覚えないといけないことが多い
- 一日中、同じ姿勢で立ちっぱなし
- 細かい単調作業を永遠に繰り返し続ける など
しかし、女性でもやっていける肉体労働というのを聞いてそれなら男の自分でも根性さえあれば出来ないことはないっしょ!と考えデンソーに応募しました。
他の期間工と比べると年収が高くコスパも良い
デンソーを語る上で絶対に外せないのが給料が高いという点です。実は期間工の給料は複数の要素から構成されます。
- 日給
- 満了慰労金・報奨金
- 各種手当
- 勤務形態
- 残業手当
これはどのメーカーも同様なので一概に「○○社の年収は○○○社より高い! or 安い!」とは比較できません。
特にコロナが酷かった時期は残業がほとんど無かったり、メーカーによっては工場の生産ライン自体がそもそも止まってしまったりでアルバイトかな?という程しか稼げなかった時期もあったそうです。
とはいえ、各メーカーごとに大体の年収相場というものは存在し、どの会社も公式ページでサンプル年収とかを公開しています。
それに最近だとSNSやブログも盛んなので、実際にそのメーカーで期間工をしている人が自分の給与明細を公開していることも珍しくありません。
デンソー期間工として働き始め1ヶ月が経ちました。
朝7時に起床し会社のバスに乗り仕事が終わって寮に着くのが夜の21時前になります。
推定年収は初年度470万、二年目540万、三年目560万くらいになりそうです。
三年で850~900万の貯金ができそうです。
毎日が大変ですが頑張りたいと思います。— パウンド (@Paundo11) January 23, 2022
この手の情報を沢山漁った結果、デンソーの年収は期間工の中でもトップクラスに高いことが分かました。
相場年収は450万~550万くらい。
もちろん、天下のトヨタ様と比べると最初の頃の給料は負けますが、実はMAX3年働くとデンソーの方が総支給額は多くなるというシステム上のバグがあります。
仕事はデンソーよりトヨタの方が遥かに辛いのに、年収は最終的にデンソーの方が勝つのであればどちらが良いかは言うまでもありませんよね。
ゲームで例えるならHPが1000くらいある体力オバケなら1日の仕事によるダメージが100でも200でも大して変わりませんが、HPが100しかないパンピーの自分が毎日200とかのダメージを食らっていたら体が持ちません。
そういうわけで、極力リスクは取らず1日のダメージが100以内で済みそうなデンソーが候補に上がりました。
満了まで勤め上げる人が多い。かつリピーターが多い
ネットで情報を漁るとデンソーの期間工は3年の満期まで働く人が多いというのが分かりました。
その理由は期間工の給与体系にあります。
実はデンソーは月収だけ見たら期間工の中でも劇的に高いわけじゃありません。
そのかわり6か月ごとに入ってくる満了慰労金のインパクトがとにかく強烈で、これを全て合わせると300万にもなります。
その結果、トータルで見たときの年収が期間工でもトップクラスになります。
※追記 最初の満了金↓しっかり手取りで30万貰えました
また、デンソーは多くの人が満了まで勤め上げているだけでなく、過去に満期完了して退社した期間工が再びリピーターとして出戻りしてくる事例が多いのも有名です。
- 一度デンソーを体験するとその余りのラクさに慣れて他のメーカーでは働けなくなる
- 車体メーカーで鍛え上げられた期間工がデンソーに来るとそのあまりの落差に愕然とする
なんていう逸話もあるほどです。
実際に働いていた人が再び戻ってくるというのはこれ以上ない最高のお墨付きといえます。超絶ブラックなら誰も戻ってこないですからね。
これはどこぞの馬の骨とも分からない人がテキトーに書いた期間工ブログよりも遥かに説得力がありました。
満了まで勤め上げる人が多く、かつリピーターが多いという事実は自分の背中を押す材料としはかなり大きなウェイトを占めました。
追記
自分が最終選考に行ったら参加者のうち、なんと半分くらいがリピーターでした
デンソーリピーター恐るべし
デンソーはネット上での評判が良かった
これは完全に主観ですが、デンソー期間工はネットで目にする評判もポジティブなものが多めでした。
他のメーカー(特に車体)は元期間工の怨嗟の声みたいなのが一瞬で大量に出てくるのですが、デンソーはそれがかなり少ない。
というか、そういうネガティブ情報は意識的に探しまくらないとまず目に入らないレベルでした。
唯一あるのは「寮環境がちょっとなあ」という声くらい。これは事実なようです。
しかし、「仕事がキツすぎて飛びました…」「給与が少なすぎて辞めました…」みたいな体験談は殆どありません。
たまに「人間関係がね~・・・」という声に遭遇したりしますが、それはどのメーカーに行っても起こりえるガチャ要素なので考慮しても仕方ないと判断。
客観的にアウトといえるネガティブ情報が寮環境くらいで、好意的な評判ばかりというのは自分的にかなり高評価でした。
デンソー期間工を選んだ際に諦めた2点
どんなに素晴らしいメーカーでも何の欠点も無いってことはまずないですよね。
それはデンソーとて例外ではなく、自分もこの会社を選ぶ際にいくつか妥協した点はあります。
1.寮の環境が悪い
仕事内容がラクで年収も高く評判も良い、と三拍子揃ったデンソー。
しかし唯一ネックな点として、上でも挙げた住環境の悪さがあります。
それはどの情報サイトを見ても例外なく書いてあり覚悟が必要かもしれません。
デンソーの工場があるエリアはほとんどが僻地なので、必然的に寮の場所も田舎ばかり。
部屋は基本的に壁で仕切られた相部屋で令和にもなって昭和を彷彿とさせる和室の畳4帖間や6帖間。
他の期間工メーカーは人材獲得のために寮設備には相当力を入れてアピールしまくってるのに、デンソーはその辺はサッパリなようです。
一応、デンソーにも他のメーカーと同じように一部ワンルーム部屋の寮(安城、西尾など)が存在しますが、確率的に当たることは期待できません。
住環境の悪さについては救済案が無いわけではありません。
デンソーでは半年経てば車の持ち込みが可能になるので、どうしても寮が嫌なら自分でアパート・マンションを借りてそこから通勤することも可能です。
なので住環境については、まずは半年我慢してみて無理だったら出ていくというプランにしました。
自分の場合はデンソーの寮に慣れるために事前にボロいアパートに住んでみて耐性を付けたので、半年なら多分大丈夫なハズ。。。
追記:24年9月からは赴任してすぐ車を持ち込めるようになりました
本日9/1から車に関するルールが部分的に変更
やったね(*‘ω‘*) pic.twitter.com/9K22tazChM
— ぶーやん@期間工 (@2013_0721) September 1, 2024
2.期間工から正社員になれる可能性が低い
デンソーは正社員への門が狭い
これは比較的多くの情報サイトにも書いてありました。
期間工から正社員を目指すならデンソーはオススメしない、と強く念押ししてるサイトすらあったくらいです。
過去にはデンソーも期間工から正社員への門戸がそれなりに開かれていたそうですが、新型コロナ以降はそれも狭くなっているそうです。
ただ、自分は元々目標があってお金を貯めるために期間工の道を選んだのでこの点については全く問題ありませんでした。
自分が期間工として働く会社でデンソーを選んだ理由 まとめ
改めて自分の状況をまとめると以下の通り。
- お金を貯めることが目的
- 工場未経験で体力に全く自信がない
- 正社員は目指していない
- 劣悪な住環境も(たぶん)大丈夫
そしてデンソーの長所・短所は以下のようになります。
- 年収が期間工の中ではトップクラス
- 部品メーカーなので仕事がラク
- リピーターがとても多い
- 寮の住環境が悪い
- 正社員への門が狭い
こうやって箇条書きにしてみると、デンソーはまさに自分にピッタリ。ココを選んだのは間違いではなさそうです。
3年後、デンソーを満了した時にこの記事をもう一度見返して「あの時デンソーを選んだのは間違いなかった!!!」といえるように頑張りたいものです。
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